
こんにちは、生活期専門の補装具製作所「装具ラボSTEPs」代表 義肢装具士の三浦です。
インソールって「なんか身体に良さそう」「足や腰が楽になるらしい」というイメージだけど、ほんとかな?って思っている人が多いのではないでしょうか。
実際、インソールを入れて「楽になった!」という人もいれば、「全然変わらない…むしろ痛くなった」という人もいます。
結論から言うと、その違いは「インソールが身体の状態に合っているか、合っていないか」で決まってきます。
この記事では、インソールが実際にどのような機能・効果があるか、どういう人にどういうインソールが必要なのか、失敗しない選び方までしっかり説明します。
インソール選びで失敗したくない人はぜひ、読んでみてください。
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インソールの機能と効果

インソールの各部の機能を簡単に示したのが上の図です。
では、それぞれの機能と効果を詳しく見ていきましょう。
縦アーチ(内側)の機能と効果
内側の縦アーチとは、踵から親指の付け根にかけて作られる足のアーチ(土踏まず)を支える部分です。
本当なら足に備わっている土踏まずの機能が損なわれている状態(扁平足・足底筋膜炎・外反母趾など)の場合、インソールの縦アーチが代わりに重要な役割を果たします。
この土踏まずの機能が損なわれた状態を、アーチが崩れると表現することもあります。
内側の縦アーチの主な効果
- 衝撃を吸収する
歩いたり走ったりすると、地面からの衝撃が足の裏から膝、股関節、腰へと伝わる。
そこで、内側の縦アーチがバネのようにしなって、その衝撃を吸収する。
衝撃吸収が十分じゃない場合、足裏や膝・股関節・腰に負担がかかる。 - 荷重を分散する
足のアーチが崩れている(扁平足や外反母趾など)と体重が一部に集中し、タコや魚の目の原因になることがある。
そこで、縦アーチが荷重を足裏全体に分散させ、負担の集中を防ぐ。 - 推進力を生みだす
歩くときに、縦アーチがバネのようにしなって、前に進む推進力を生みだしている。
縦アーチが十分機能していないと、長距離を歩くと疲れやすくなる。
横アーチの機能と効果
横アーチは、足指の付け根(母指球~小指球)にかけて、横方向にかかるアーチのことです。
横アーチの機能が損なわれている状態(開帳足や外反母趾、内反小趾など)にインソールの横アーチが代わりに重要な役割を果たします。
横アーチの主な効果
- 前足部の荷重分散
横アーチが崩れていると、指の付け根から指先にかけて荷重が集中しやすい。
そこで、インソールで横アーチを支えることで、荷重の分散ができる。
外反母趾では中指の付け根(足裏部分)にタコが出来やすく、そのような場合は特に有効。 - 足指の動きをサポート
横アーチが崩れていると、足指の動きが悪くなり、歩行時の蹴りだしが上手く行かないことがある。
インソールで横アーチを支えることで、蹴りだしによる推進力をサポートできる。 - 外反母趾の進行予防
横アーチは一度崩れ始めると、どんどん足幅が広がり、外反母趾になりやすくなる。
インソールで横アーチを支えることで、外反母趾の進行予防が期待できる。
縦アーチ(外側)の機能と効果
外側の縦アーチとは、踵から小指側にできる足の外側の土踏まずのことです。
内側の縦アーチほど目立たないが、足の安定性に関わる大切な部分です。
インソールで内側の縦アーチを支えるのと同時に、外側の縦アーチも支えることでバランスを保ちます。
縦アーチ(外側)の主な効果
- 安定性の確保
外側の縦アーチは内側よりも低く、硬いバネで、足の外側からしっかりと身体を支える。「土台」のような役割を果たす。 - 荷重の流れをつくる
歩くとき、荷重は踵の外側から親指へ(外側から内側へ)移動するのが理想。
そこで、外側のアーチが先に荷重を受けて内側アーチへ流すというスムーズな流れを作る。
ここまで足の三つの重要なアーチをインソールでサポートしていることを説明しました。
縦アーチ(内側)、横アーチ、縦アーチ(外側)を足裏からみたのが、次の図です。

ヒールカップの機能と効果
ヒールカップとはインソールで踵を包み込むように作られたくぼみのことです。
踵が不安定で内側や外側に傾きやすいような場合や、踵の骨が小さく靴の中で動きやすい場合は、特に重要になります。
ヒールカップの主な効果
- 踵のブレ防止
踵が内外にブレて傾くと、内外のアーチの崩れに繋がる。
ヒールカップで踵をしっかり包み込むことで、踵が傾かないように保持する効果がある。 - 衝撃の分散
踵は足を床に着いた時の衝撃を最も受ける部分で、その衝撃が踵の痛みに繋がることもある。
ヒールカップで踵を覆うことで、踵にかかる衝撃が分散される。
踵のブレだけを防ぎたい、踵の衝撃だけを分散したい、という場合にはヒールカップのみでも販売されています。
踵の衝撃や痛みが気になるという方は市販のヒールカップから試してみても良いかもしれません。
ウェッジの機能と効果
ウェッジはインソールの一部に傾斜をつけて、足の向きや荷重のかかり方をコントロールする加工のことです。
荷重を内側に誘導したい場合は外側ウェッジ(外側を高くする)、荷重を外側に誘導したい場合は内側ウェッジ(内側を高くする)をつけます。
とくにどちらにも誘導しない場合は、ウェッジはつけません。適当にウェッジを入れると、逆効果になる場合もあるのでしっかりと評価して判断する必要があります。
ウェッジの主な効果
- 内側ウェッジ(内側が高く、外側が低い傾斜)
荷重を外側に誘導する効果。
内側に踵が傾いたり、足が内に倒れてX脚気味になるような場合に有効とされている。 - 外側ウェッジ(外側が高く、内側が低い傾斜)
荷重を内側に誘導する効果。
外側に踵が傾いたり、足が外に倒れてO脚気味になるような場合に有効とされている。
荷重の誘導のみをおこなうウェッジインソールとしては以下のようなものもありますが、荷重をどちらに誘導するかは自己判断では難しいので、参考までに載せておきます。
膝に痛みがある場合のサポーターやインソールについてはこちらもご覧ください↓
どういう人にインソールが必要か?
インソールは足に悩みがある人だけではなく、アーチの崩れを予防する目的や、足や身体への負担軽減としても効果があると言われています。
特に、以下に挙げるような足の悩みがある人は、インソールの効果を発揮しやすいので、ぜひインソールの使用を考えてみてください。
ただし、成長期の子供(おおよそ小学生~中学生まで)に関しては、足の骨格や関節が発達途中なので大人の場合とは考え方が異なります。
子供の場合のインソールについてはこの項目の最後に触れています。
足のアーチが崩れている人
前述したように、インソールには足の3つのアーチを支えて、崩れかけたアーチの機能をサポートする役割があります。
そのため、扁平足や開帳足、外反母趾などで、足の衝撃吸収や荷重分散が正常に働いてない場合に効果が期待できます。
また、崩れかけたアーチをインソールで支えることで、症状の進行予防に繋がる場合もあります。
アーチの崩れが深刻な場合は市販のインソールでは痛みや不快感が出ることが多いため、オーダーメイドインソールをおススメします。
タコ・魚の目など足のトラブルがある人
タコや魚の目ができるのは、足裏の一部に体重や圧力が集中しているサインであることが多いです。
こうしたケースでは、荷重を分散するためのインソールや、症状のある部分を除圧するインソールを使うことで、症状の軽減が期待できます。
特に、開帳足、外反母趾、足指の変形などがある場合は、圧力の偏りが起こりやすいため、オーダーメイドでトラブル部位を調整したインソールが効果的です。
足のバランスが崩れている人
歩行時や荷重時に、踵が内外へ大きく倒れ込むような場合は、足首や膝、腰にも負担がかかりやすくなります。
このような場合、インソールで足のバランスを整えることで、症状の改善に繋がることがあります。
ただし、足首、膝、股関節、腰の痛みや症状が大きい場合は、まずは専門の病院(主に整形外科)で見てもらうことをおススメします。
長時間の立ち仕事やスポーツで足が疲れやすい人
普段は平気だけど、長時間の立ち仕事や長距離の移動で足が疲れやすいと感じる人は、インソールが効果的な場合があります。
また、スポーツをする人、特にランニングや球技など足に繰り返し大きな負荷がかかるようなスポーツをする場合、足部への疲労が蓄積しやすくなります。
そこでインソールによって荷重分散や、衝撃吸収を行うことで、疲労軽減やスポーツ障害の予防にも繋がることが期待できます。
このような場合、アーチの大きな崩れやバランス不良がなければ、市販のインソールでも十分に効果が得られる場合があります。
市販のインソールは下の項目で詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください。
子供のインソールについて
成長期の子供(おおよそ小学生~中学生まで)に関しては、足の骨格や関節が発達途中なので大人の場合とは考え方が異なります。
関節の柔らかい子供の場合、一見、扁平足に見えても生理的な範囲内であることが少なくありません。
場合によっては、正常な成長を促すようなインソールが必要になることもありますが、自己判断せず専門の病院で診療をうけて経過を細かく観察しながら、インソールの使用を続けることをおススメします。
また、本格的にスポーツを頑張っている子供の場合、長時間の練習で足部への疲労が蓄積しやすくなります。
そのような場合は、スポーツ時に限定してインソールを使うことで、疲労やオーバーユース障害の予防が期待できます。
小児のスポーツ用に特化したインソールもあるので、ぜひご覧になってサイズの合ったものをお試しください。
インソールの選び方
インソールを選ぶうえで大切なのはまず、自分の足の状態を知ることです。
怪我や病気などの原因がなければ、まずは市販のインソールを試してみるのも良いと思います。(怪我や病気が疑われるときは、まず整形外科の受診をおすすめします!)
インターネットで調べると玉石混交でたくさんの商品が出てきますが、正直「値段の割に…」というものもあります。
私のおすすめは、やはり店舗に行って一度足を乗せてみることです。
大型のスポーツショップなどに行けばいろんなメーカーのインソールが販売されていて、お店によってはサンプルもたくさん置いてあります。
とは言え何を見ればよいのかわからない、という人のためにポイントをいくつか挙げて、個人的におすすめのものをご紹介しておきます。
インソール選びのポイント①「3つのアーチサポート」
前半でご説明した3つのアーチサポート「縦アーチ(内側)」「縦アーチ(外側)」「横アーチ」がしっかりとついているかをまず確認してください。
縦アーチはついているけど、横アーチがついていないものが多いです。
その理由としては、横アーチは縦アーチに比べてあるべき場所と高さに個人差があるからです。また、横アーチは普段土踏まずとして意識していない人が多いので、違和感を感じやすいです。
そのため、良いと言われるインソールでも、意外と横アーチはついていないことがあります。
横アーチは主に外反母趾の進行予防と前足部への負担軽減が目的なので、外反母趾や前足部の痛みがなければ横アーチはあえて諦めても良いかもしれません。
インソール選びのポイント②「柔らかすぎない」
市販のインソールを見ていると、柔らかすぎるものが多いように感じます。
手で押さえて簡単につぶれてしまうようなアーチサポートだったら、人の体重が乗ると一瞬でペタンコになってしまいます。
足の蒸れを防ぎたいとか、靴の大きさ調整のために入れるインソールなら、柔らかくてもいいのですが土踏まずをサポートする目的ならば硬さのあるインソールの方が良いでしょう。
インソール選びのポイント③「履きたい靴との相性」
インソールがどれだけいいものでも、靴に入れるときつくなってしまったり靴の中で動いてしまっては意味がありません。
もし履きたい靴が、革靴とかパンプスとか細身の靴なら、細くて薄いインソールがいいでしょう。
また靴によってはもともと入っている中敷きが外せない場合もあります。そんな場合も、なるべく薄めのインソールを選ばないと靴がきつくなってしまいます。
インソールを買いに行くときは、必ずインソールを入れたい靴を履いていくようにしましょう。
おすすめインソール紹介
私が皆さんの代わりに、大型のスポーツショップにいっていろんなインソールを試し履きしてみたので、その中でおススメのインソールをご紹介しておきます。
バネインソール(Ba2ne)
アーチ部分が一体型のプラスチックシェルになっていて硬さがあり、ヒールカップもしっかりしています。
前足部は薄くクッション性があるので、足の蹴りだしもスムーズに行えます。
ただ、横アーチはついていなかったので、外反母趾や前足部に痛みがある方にはお勧めしません。
ベーシック、ウォーキング、アスリートなどいろんな種類があるようです。
個人的に色やロゴデザインが可愛いので好きです。
シダスインソール(SIDAS)
こちらもアーチ部分がプラスチックシェルになっており、硬さがあってヒールカップもしっかりしています。
前足部は薄くクッション性があるので、足の蹴りだしもスムーズに行えます。
シダスのインソールは、やや控えめですが横アーチサポートもついています。
とても種類が豊富です。有名なメーカーなのでどこのスポーツ用品店にも置いてあると思います。
スーパーフィートインソール(Superfeet)
これもアーチ部分が一体型のプラスチックシェルになっていて硬さがあり、ヒールカップもしっかりしています。
前足部は薄くクッション性があるので、足の蹴りだしもスムーズに行えます。
スーパーフィートの特徴はローアーチ、ミディアムアーチ、ハイアーチと縦アーチの高さを選べることです。
ただ、自分がローなのかハイなのか見極めるのは結構難しいので、試着は必須かと思います。
ソルボインソール
最初の三つはスニーカー用のインソールですが、ソルボインソールはパンプスや革靴に入れられるように薄いもの作られています。
ハーフインソールタイプもあるので、パンプスにも入れられます。
外反母趾対策をうたっているだけあって縦アーチと横アーチがちゃんとついています。
ただやっぱり結構柔らかいので、効果を感じない人もいるかもしれません。
オーダーメイドインソールについて
医療用インソールと市販インソールの違い

いろんなインソールがあるけど、どれも考え方は同じで土踏まずを支えているのですね。
オーダーメイドインソールは市販のインソールとどのようにちがうんでしょうか?
オーダーメイドインソールと言っても、いろんな作り方があります。
装具ラボで作っているのは市販でおススメしたインソールと同じように、アーチ部分がプラスチックシェルになっていて硬く、前足部は薄いクッションで踏み返しやすい構造になっています。
構造的には似ているけど、市販のインソールと違う所はそれぞれの足型をとって作製するので、足の形状に合ったアーチサポートがつけられます。
また、使う人の悩みに合わせて
外反母趾なら、横アーチをしっかりとつける
扁平足なら、内側の縦アーチをしっかりとつける
ハイアーチなら、縦アーチの内側を柔らかく支えて外側をしっかり支える
タコができている部分は、特別に体重がかからないようにする
履いている靴に合わせて厚みを調整する
などなど、オーダーメイドならではの工夫を凝らすことが出来ます。
また、オーダーメイドで作ったインソールは作製後もアーチの高さやインソールの厚みを、ある程度調整できます。
最初にかかる費用はちょっと高いけれど、市販のインソールをいくつも試して合わずに無駄にしてしまうよりは、結果的に早道な場合もあります。
また、市販のインソールで解決しなかったお悩みがオーダーメイドインソールでは解決できる可能性もあります。
オーダーメイドインソールの価格
オーダーメイドインソールの価格はお店によっていろいろですが、足型をちゃんととって作る場合、安くても両足で2万円以上はすると思います。
市販のインソールは高くても1万円程度なので、まずは良いとされる市販インソールを試してみて、それでも解決しない悩みがある場合オーダーメイドインソールを試してみてはいかがでしょうか。
また、足底装具としての基準価格は両足で約36,000円(税別)です。
なにか病気や怪我が原因で足底装具が必要となった場合は、医師の処方を受けることで補助が受けられます。
補助制度に関しては以下の記事をご覧ください↓
余談ですが、たまにお店の一角などでオーダーメイドインソールと称して、あまり良いと思えないインソールを高額で売っているのを見かけます。
この記事を読んだ方は大丈夫かと思いますが、オーダーメイドインソールを作ってもらう場合は慎重にお店を選びましょう。
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この記事を見てくれた方の生活がより良く、豊かになることを祈っています。
最後に、このブログのお供として手元に置いていただきたい本を以下にご紹介します。もちろん、本がなくても、このブログを楽しんでもらうことはできます。ただし、装具の情報は日々更新され、考え方も人によって大きく異なります。できるだけ多くの情報に触れることができるよう、いくつかおすすめの書籍を挙げておきます。参考にしてください。
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