こんにちは、生活期専門の補装具製作所「装具ラボSTEPs」代表 義肢装具士の三浦です。
今回は、装具の足継手シリーズ第2弾「オクラホマ」継手の特徴と適応、タマラック継手との違いについてご説明します。
まずはタマラック継手について知りたいという方はこちらをご覧ください↓
オクラホマ継手ってどんな継手?
オクラホマ継手の仕組みと機能

オクラホマ継手は内外で1組のパーツとなっていて、下のネジ止め部分を回転中心として底背屈方向に制限なく動くシンプルな仕組みです。
継手自体はプラスチック(ポリプロピレン)でできており、硬くて簡単にはたわまないようになっています。
その点で、継手自体がたわんで動きを出すタマラック等とは別物です。

Zくん
あまり見かけない継手なので、難しそうに思ってましたが、仕組みはいたってシンプルですね。
底屈方向の制限はタマラックなどと同じと考えていいですか?
はい、オクラホマ継手もタマラック継手と同様に、底屈方向はスナップストップなどのストッパーをつけて制御します。
スナップストップについて詳しくはこちらをご覧ください↓
オクラホマ継手の特徴
オクラホマ継手をつけることで、プラスチック短下肢装具に底背屈の動きを出すことが出来ます。
たわみや弾性があるわけではないので、効率よく制限のない動き(遊動)ができます。
継手はサイズが小児用・大人用(S/M/L/XL)の5種類あります。通常の大人で使うMサイズの大きさが縦83㎜、横32㎜です。タマラックよりかなり大きめですね。

オクラホマ継手のメリット・デメリット
オクラホマ継手のメリット
オクラホマ継手のメリットは、底背屈の動きが抵抗なく動くことです。
足関節を固定してしまうリジットシューホンに比べて背屈方向の動きが出る分、歩行時にスムーズな体重移動が可能になります。
また、継手自体にたわみがないため、足関節部分で捻じれの動きが出にくいこともメリットです。
継手の劣化による破損がたわみ継手より少ないこともメリットの一つです。
オクラホマ継手のメリット
- 底背屈の動きに抵抗がないので、底背屈の効率の良い動きが実現できる。
- 継手が変形しないので足関節のねじれが起きにくい
- 継手の劣化による破損リスクは比較的少ない
オクラホマ継手のデメリット
一番のデメリットは継手自体に大きさがあることでしょう。継手が大きいので足関節周りがかさばってしまいます。
足関節から上に継手本体が位置するので、靴に干渉するということはあまりないですが、見た目の大きさから敬遠されがちです。
また、継手自体が破損することは少ないけれど、ネジ止めされた部分を中心に動くので使っているうちにガタついたりネジが緩むといったトラブルが考えられます。
オクラホマ継手のデメリット
- 継手が大きくてかさばる。
- 回転軸となるネジ止め部分で破損トラブルが起きることがある。
タマラック継手(たわみ継手)との比較
タマラック継手とオクラホマ継手は機能としては「背屈の動きがあり、底屈方向はストッパーで調整する」という点で同じです。

Zくん
機能があまり変わらないなら、見た目が小さくて受け入れの良いタマラック継手を選びたくなりますね。
見た目のほかに選定のポイントはありますか?
タマラック継手は継手自体がたわんで変形するので、底背屈の動き以外に捻じれの動きを許容してしまうという特徴があります。
足関節部分での捻じれがでることが利点とみるか、欠点とみるかはリハビリ次第ではあります。

例えば、金属支柱付き短下肢装具のダブルクレンザック継手の底背屈の動きに近いのは、オクラホマ継手の方でしょう。
そのため、金属支柱付きからの作り変えであればオクラホマ継手の方が違和感が少ないかもしれません。

Zくん
なるほど、底背屈だけの動きで考えると機能が同じに見えますが、ねじれの動きや足関節の内反の動きに対しては、オクラホマの方が制限が強いということですね。
そうですね、ただ内反の動きは装具の中でも起こってしまうことが多いので、継手だけで制限をかけられるかは微妙ですが、参考にしてください。
以上がオクラホマ継手の解説でした。
オクラホマ継手は見た目の大きさから敬遠されがちで、同じ機能であればタマラック継手を選択されることが多いでしょう。
でも、足関節のねじれの動きに対しては機能的に大きな違いがあります。
クレンザック継手のような制限の強い継手からの作り変えや、装具自体のねじれの動きに困っている人にはぜひ使って頂きたい継手です。
その他の継手に関する記事はこちらをご覧ください↓
最後に、このブログのお供として手元に置いていただきたい本を以下にご紹介します。もちろん、本がなくても、このブログを楽しんでもらうことはできます。ただし、装具の情報は日々更新され、考え方も人によって大きく異なります。できるだけ多くの情報に触れることができるよう、いくつかおすすめの書籍を挙げておきます。参考にしてください。
「脳卒中の装具のミカタ」は脳卒中の装具に関して、比較的新しい情報が得られる本(2021年出版)。Q&A方式で脳卒中の装具に関するみなさんのよくある疑問をひとつひとつ丁寧に解説しているのでおススメです。最終章は生活期に関しても、言及されており他の本では得られない情報が得られます。
「義肢装具のチェックポイント」は義肢装具全般に関して広く網羅されている本。義足・義手・装具はもちろん車いすや杖についても書かれています。かなり専門的な情報まで細かく記載されているが、全て読むというより辞書的にわからないことを調べる目的で使ってもらいたい一冊です。
「脳卒中の下肢装具」は写真やイラスト多めで、下肢装具の種類がたくさん紹介されている本です。歩行の問題点に対する基本的な対処法がリスト化されていたり、短下肢装具が種類別にリスト化されていたりと、何度も見返して楽しめる一冊です。
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